2015年6月30日火曜日

同性婚、ついにアメリカ連邦最高裁でも合法に

同性婚、ついにアメリカ連邦最高裁でも合法に

アメリカ連邦最高裁判所が6月26日ついに同性婚を合法と裁定した。同性婚合法化が世界の流れになりつつある現状をさらに推進する可能性があると見た各国のメディアが報道し、日本経済新聞なども27日朝刊一面でこのニュースを取り上げた。

いろいろな問題をかかえながらもこの自由と人権尊重の国アメリカでは国民の57%が同性婚を支持しており、国民意識を反映した裁定が朗報であるのはまちがいない。同性婚カップルの権利と義務や税法上の特典などが法的に認定されるので、社会生活が一般人同様に保障されるのはたいへん意義のあることだと思います。

なによりも感動的だったのは写真で見たいろいろなカップルとその友人たちの素朴な喜びの表情、多くのカップルがすでに中年や老年に達したカップルであったこと。ここに至るまでの道のりの長さを思うと、彼らの人権と普通人の人権とどこが違っていたか、無理解と偏見のゆがんだレンズが実像をゆがめていたという思いを深くしたしだいです。

同性婚問題は宗教・文化の違いによる偏見、個人の無理解、心情的反発、憎悪、LGBTに対する違和感などは世界中どこでも存在しており、法の力によって簡単に解決する問題ではないことは明らかです。これはアメリカのように憲法や州法で合法と認定しても、個人の頭の中まで変えることはできないからです。個人にも信条の自由は保障されているので、反対するのも自由です。

連邦最高裁での判決が「賛成5、反対4」という僅差での同性婚支持だったことは、州の高裁で同性婚を禁止しているオハイオ、ミシガン、ケンタッキー、テネシー州などでは反対する市民が多いことの裏づけでもあり、今後とも一般市民間ではLGBTへの偏見や差別がつづくことが予測されます。

最近のCNNレポートでも教会の牧師までが同性婚などは絶対認めない、同性の結婚式を要求されたら自分の命をかけてでも拒否する、と声高に宣言していたのが印象に残ります。しかし2004年にマサチューセッツ州ではじめて同性婚が合法化されてから他の州に広がりはじめ、10年後の今では全50州のうち37州で合法化されていたのです。

世界的には2001年のオランダが最初で、ごく最近では2015年5月に伝統的カトリックの国アイルランドが国民投票で合法化を達成しました。北欧のスウェーデンでは合法化は2009年ですが、1944年までは同性愛は刑事罰の対象だったとのことです。同性婚が合法化されたとはいえLGBTに対する偏見がなくなったわけではないことは明確に意識しておく必要があると思います。

同性婚はイスラム教国の現状では絶望的な願望です。しかし東南アジアのイスラム教国マレーシアではSRS後の名前の変更、IDカードの性別変更をめざして当事者たちのねばり強い運動がつづいています。先日の控訴審の判決では却下されたものの、その理由が医師の書類上の不備であり性転換を不法行為としたものではなかったのがまだ将来への可能性を残しています。頭の中の性と身体の性の一致は人間としての尊厳を得るためだけでなく、社会生活上でも欠かせない重要な第一歩だからです。

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同性婚の日本の現状は次回のテーマとして取り上げたいと思います。

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